DRAGON QUEST -ダイの大冒険- / 原作:三条陸 作画:稲田浩司

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ストーリー star4
キャラ star5
絵の魅力 star4
演出 star4
個性 star4
中毒度 star5
おすすめ度
(総合)
star4

今回のおすすめ漫画は、これぞ少年漫画の王道!という作品です。
『DRAGON QUEST ダイの大冒険』、全37巻。(文庫版は全22巻)
ドラゴンクエスト人気が絶頂であった1989年から7年間にわたり連載されたこの作品。私はこれまでに2度通読してまして、今回レビューを書くにあたって数年ぶりにもう一度読み返してみたんですが。
これ、漫喫か何かでちょっと手に取った人は、途中で投げ出してるんじゃないでしょうか。もちろん悪いことではありませんが、『ダイの大冒険』は物語の冒頭から思いっきり「子供向け」な匂いがプンプンしますし、その姿勢は冒頭だけではなく、最後まで貫かれています。
なので、普通の大人はちょっと避けるんじゃないかなーと思いました。
ちなみに私はリアルタイムで読んだ世代、当時モロに子供だったわけで、その時の感動が残っているから読み返したりもするんですが、何も知らない人がいきなりこれを手に取ることは少ないと思います。
いや、もったいない。
実にもったいない。 そう、そんなマンガを取り上げるのも私の使命であると思っております。
あのね、これ、20巻超えたくらいから面白くなってくるよ。
子供向けは相変わらず。敵だったやつが味方になるし、死んでたのが復活するし、ピンチの時は味方が登場、こっちが恥ずかしくなるくらいベッタベタの展開。
しかし、物語の後半、ちょっと雰囲気が変わってきます。
それは何だろうなあ、やっぱりポップの存在が大きいのかなあ。これは少年向けバトルマンガでもあり、同時に少年少女たちの成長物語でもあるわけですが、その「成長」と、それに関わる「大人」の存在、そのセリフが、時々読んでる大人がはっとさせられるほどの輝きを持っているのです。
私も今回読み返しながら思いました。ごめん、ナメてたわと。涙腺ゆるみましたと。

超人気ゲームの漫画化なんて、とんでもない重圧があったと思われます。RPGの漫画化なんて失敗作の鉄板みたいなもんですが、『ダイの大冒険』は本当に珍しく、ゲームに勝るとも劣らないストーリー、キャラ、演出が揃っている成功作だと思います。それを成し遂げただけでもスゴいと思う。
元ネタのゲームを超えるシーンが何度もあったと思います。それは本当にスゴいことです。

またキャラクター造形というか、メインキャラの主義主張が良かった。ここがキモだと思います。ここまで子供っぽかったらさすがの私も読み通せてないんでしょうが、キャラの見ているところが成熟したものであったため、このマンガの良さはいっそう引き立ったように思われます。
何より私が最も感動したのは終盤の「勇気」の扱い。これは微妙にネタバレですが、あのシーンでヤラれてしまった人も多いんじゃないでしょうか。○○○が素敵すぎ、とのコメントがどこかの掲示板にありましたが、私も同感です。

あと、これは言っておきたいんですが、今回数年ぶりに読み返した私は、物語も登場人物も細かいことはさっぱり忘れていました。
ところが、最初に読んだ時から一つだけ忘れられないシーンがあったんですね。
それは他ならない「ラスボスと対峙した時の絶望感」。
ドラクエに限らず、RPGをプレイしたことのある人なら経験があると思います。自分のレベルをはるかに超えた敵に偶然出会ってしまい、少し剣先を交えただけで分かってしまう圧倒的な力の差。そして絶望。
これがマンガで味わえるのです。
私はMではありませんが、あのどうしようもない感じをもう一度味わいたくて読み返したようなもんです。作者の方もどこかで言ってました。「画面真っ赤」な感じを味わって下さいと。
それは、子供だった私の心に見事なトラウマを残したのでした。

そんなわけで『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』、レビューしきれたかどうかは分かりませんが、私の感想は以上です。
古い作品、しかもゲームが原作とあって、そうそう読む気にならないでしょうが、誰かがひょんなことでこのページを読み、そしてこの作品を手にとってくれれば、してやったりと思う私です。
なんといってもジャンプ黄金期の少年バトルマンガです。
その実力を、ぜひ味わって欲しく思います。

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